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本を読む日々の身辺雑記


by aokimugi

気がつけば・・・

なんか世の中の雰囲気が年末っぽくなってきてしまいました。早い早い・・・。
私が更新を怠けている間にも容赦なく日にちは経っていくのね~。
・・・当たり前だけど(笑)

さて、最近何をしていたかといいますと、相変わらず部活と卒論とバイトの日々でした。今月の初めは学園祭があったので、部員獲得しないと廃部が目前の我が能楽部のため、祭りの3日間は朝から夕方までフル稼働で袴姿で走りまわってました。
で、それが終わると卒論の一章分の締め切りが・・・。具体的な書き方のチェックを教授にしてもらうだけでまだまだ正式な提出日ではないんですが、今までぼんやりと考えていたことを具体的に言葉にしていく作業はなかなか大変です。下準備が終わったとはいえ、煮詰めるのはこれからなのでまだまだ道のりは遠い感じです。

こんな日々なんですが、前の日曜は私の所属している万葉ゼミの教授主催の極めて個人的な「飛鳥サイクリングツアー」(命名者・私)に行って参りました。
なんで個人的なのかというと、そもそもが万葉ゼミは3回・4回生合わせてもたった3人しかいない超少人数ゼミなので、ゼミ生でもない適当に誘い込んだおのおのの友人+先生の娘さん(小学校低学年・病欠で当日不参加)によって行われた適当なツアーだったから。
そもそもこれが開かれるきっかけになったのは、4回生の私も参加している3回生のゼミで初期万葉の論文を読んでいた時に、あまりにみんなが飛鳥の地名を&遺跡の場所を知らなかったことでした。
つまり・・・業を煮やした教授が「実際現場(飛鳥の遺跡)に行ってみたら君達も覚えるよ!」と言い出したのでこの季節(十一月の中間発表前・・・・)にサイクリングツアーが企画されたのです。
要するに普段の勉強不足のおかげってことですね。(←おい!)

いや~行ってよかったです。すご~く楽しかった!!
今頃だったら紅葉が見ごろかな~、と期待していたのですが、紅葉はあんまりしていなくて代わりに夕焼け色に染まった柿の実が鮮やかでした。
そして、刈入れの終わった棚田の上にはぽっかりと突き抜けるような秋の空が広がっていました。大阪で暮らしていると頭の上いっぱいに空が広がっているという状態はそれだけでなんとも言えない開放感に満たされてしまいます。
奈良のゆったりとした時間の流れ方が私は大好きです。
京都へ行くと歴史の重みと迫力が生々しいくらいに迫ってくるんですが、奈良ではそういう圧迫感がありません。反対に、何かがすこーんと突き抜けて遠い遠いはずの万葉集の時代となだらかにつながっているような気がします。

今回は、万葉集に関係のありそうな場所を巡るツアーだったので、原っぱに建物の礎石だけが転々と置いてある遺跡の見学や、古墳を外から眺めたり、大和三山の見え方を場所によってどう違うか見比べたり、飛鳥資料館を見学したり、と興味のない人には地味めな場所ばかりをまわるマニアックなものでした。(笑)
万葉集の有名な二番歌
大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山 
登りたち 国見をすれば 国原は 煙立ち立つ 
海原は 鷗立ち立つ うまし国ぞ 蜻蛉島 大和の国は

この香具山にも実際に登って「国見」をしてきました。・・・結構道が急でしんどかったですが・・・。
人々の暮らしも、世界の認識の仕方も遠く隔たりのある古代人、舒明天皇の歌ですが、この歌に詠まれている香具山は今も同じ場所に存在しています。
そこに行ってこの足でその土を踏みしめてきたんだ・・・。と思うとなんかちょっと凄いことをしたような気になりました。

う~ん・・・。飛鳥の旅を楽しむ秘訣は想像力、なのかもしれません・・・。
by aokimugi | 2005-11-16 01:52 | よしなしごと